土曜日, 9月 27, 2008

バブルの頃の庶民

いやさ、このレスと、その続きに、に思わず「ほんまそれな」と、声が出そうになってさ。

個人差がものすごくある事なんで、一概には言えないのはそれはそれはよく分ってる(つもりやねん)けども、うちら夫婦(私60年代前半生まれ・ダンナ50年代半ば生まれ)に関して言えば、少なくとも、バブルの恩恵?なにそれ?と、自信を持って言えるわよ。

うちらが結婚したばっかの頃は、まだバブルは始まってなかった。確かに、80年代に結婚した訳やけども、80年代てば、前半と後半じゃかなり違ってる。

そして何より、バブルの恩恵は、実際には、かなり限定された人だけが受けてるんじゃないかと思ってる。

やなことばっかりじゃなかったし、いいことだって「それなりに」あったから、わざわざ言ったりはしないけど、今の不幸を嘆く若い人が「みんな」ツイてない時代に生まれてしまったばっかりに損ばっかりかぶってる人たちだとは思ってない

うちらはさ、鉄鋼不況の時に消費税3%におののいて、土井社会党に投票した浮動票です。

当時、ダンナの手取りは、近頃見聞きする新卒と一緒ぐらいで、年収は200~300万てとこ。デフレじゃなかったし、価格破壊もまだだし、グローバル化もしてなかったから、あの頃の方が物価は高かった。市住に入ってたから何とかなったけど、そうじゃなかったら、ほんとにカツカツだったと思う。まだ子供は一人目だったけど、母乳が出なかったので、粉ミルク代がそれなりに家計を圧迫してた。パートの時給は(神戸市北区では)500円台だった。

それが、ファミコンが出始めた時期(1985年前後)の事で、ファミコンは、私が下の子を出産する際に実家に帰っている間にダンナが購入していた。たぶん、他の娯楽をするよりは安上がりだったんじゃないかとは思うけれど、それでも、ファミコンソフトが一本3000円台~5000円台だったので、易々買ったりは出来ず、一本のソフトを遊び倒した。すぐになくなってしまったけれど、レンタルソフトと言う仕組みが当時あった。

そして、下の子が生まれた直後ぐらいがバブルに当った。神戸から埼玉に越して、周囲ににょきにょき億ションが建ってる頃には、時給が700円代に「高騰」し、ダンナの年収が400万円台にやっと届くぐらいになった。

とは言え、賃貸の家賃は安くなく、貯金をしたり、借金を支払ったりしなきゃならなかったし、物価もちゃんと上がってたんで、実質的に豊かにはならなかった。

子供が幼稚園に行ってるスキマにファミレスのバイトして――同僚には幼稚園ママが結構居たけど、ファミレスとは別に内職してた人もいた――、ようやっと子供が学校上がったと思ったら、不況に直面して、そうよ、私ゃロスジェネと一緒に就職活動してたのよ。

あの時、新卒と一緒に、既婚子持ちの私が就活してた訳よ。

兎に角もっとお金が必要でだった訳で、夢も希望もハナッからなかったから夢を打ち砕かれる心配はなかったけども、全然選り好みしないどころか、入れさえしたらどこでもいい、と思っていても、まるっきり就職はなかった。

#同じ歳の子を持つ社宅のお隣の奥さんと、時々「面接会場」で出合って、若い子が多いねー、無理ぽいわねー、みたいな話して、やっぱり仲良く落ちていた

しかも!口は出すけども金は出さない親類の相手して、口は出すけども金は出さない先輩ママの相手して、歳喰ってるだけデカイつらするやつとか、教師ってだけでデカイつらするやつとか、男ってだけでデカイつらするやつとか、戦争行っただけでデカイつらするやつとか、姑にいじめられたからって(なぜか)デカイつらするやつとか、戦後の食べ物がない時代を経験してるだけでデカイつらするやつとか、そんなちょっと面倒くさい相手がよぉ、今よりもず~~~~~っと多かったりした訳よ(もちろんみんなじゃないけどね)。ほんまに。

私ゃ、世の中、は言い過ぎかw。少なくとも私が知ってる範囲内では、良くなった事ってかなり多いと思っている。

とは言え、(もちろん)「だから」ガマンしろとは思わないし、つか、むしろ不平不満はとりあえず口に出して言うべきだとも思ってもいる。

だけどね、非モテという「くくり」に同情しないのと同じような感覚で、ロストジェネレーションって「くくり」にも同情はしていない。

単純に、「運が悪かった人」を「自己責任」にしてしまうなよ、と思っているだけ。

そして、それを時代特有の問題だとは思っていない。と言うか、それ(運が悪かった人を自己責任にしないと言う事)は、私の気分では、常に目指していたい方向性であって、だからこそ、世代論みたいのには乗りたくないと思っている。

為に世代論を利用する用意は何時でもあるけど、それは、手段であって、目的じゃない。

は?結婚できない?したいの?さして望んでもいないのに、文句言う為の手段のひとつとして言ってるだけじゃないの?は?子供が生めない?子供欲しいの?さして望んでもいないのに、文句言う為の手段のひとつとして言ってるだけじゃないの?

私(個人)はさ、うっかり結婚しちゃった馬鹿とか、うっかり子供持っちゃった馬鹿をこそ支援したいの。私がそんな馬鹿だったから。

馬鹿はさ、そうなって初めて分る訳よ。

大学進学を考える歳になって初めて、地域格差を知って、大好きになっただけで結婚して初めて、他人と暮らす難しさを知って、子供を持って初めて、子育ての難しさを知って、そこで初めて親に感謝したような、ありきたりで平凡な馬鹿だった訳だわ。

だけどさ、めくらめっぽう石投げたって簡単に当るぐらい平凡な馬鹿が生き難いと感じるような、そんな社会じゃ流石に嫌なのよ。

みんな愚かで必死じゃん。

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