土曜日, 9月 10, 2011

大型台風

台風メモ

阪神大震災と今回の台風と、どちらも当事者になったので、気がついた事とか、考えた事とかのメモ。

が、まだ電話もネットも復旧していないので、いつうpできるかはなぞ。(2011/09/05 19:02:50)

インフラ
今回の台風と阪神震災の時とで、一番大きく違うと感じたのは、今回は通信インフラが全然ダメになってしまったこと。
深夜にネトゲにINしててcc(キャラチェンジ)しようとリログしてる時に落ちて、その時はまだ家電は生きていたけど、時間差で家電も止まった。
田舎のため、元々ケータイの送受信状態はあまりよくなく、あまり使っていないので、ケータイダメでも驚かないw。
ただうちんちは市街地だという事もあって、台風初日は、外は台風だなーといういつもの台風の雰囲気だった。
ガス、電気、水道という生活インフラ(いわゆるライフライン)はこの時点では特に問題なかった。
結果的にうちんちは、浸水被害もなく、通信できない不便はあったけども、狭い街なので、行けば分かるという事で、近所の身内の安否は比較的早い段階で確認できたけれど、遠い知り合いにはまるで知らせる手段がなく、阪神の時には、できていた、遠くに住む人への安否連絡は不可能だった。
地理
後でニュース見て分ったのは、大きな被害はほとんど山間部に点在する集落で、日本中にたくさんあるこんな場所って、いつも病院とか学校とか通勤に不便そうだなぁと、よく思っていたんだけども、それ以上に、ああいったな辺鄙な場所は、災害復旧のためのインフラが、簡単に寸断されちゃう上に、復旧の手間も大変だなと思った。
あの津波を見て、水は怖いなぁとつくづく思ったわけだけど、海沿いも山沿いも自然災害には弱いなぁとも思った。
阪神大震災の時は、ぐっちゃぐちゃの市街地ではあったけれど、道路が広く(高速落ちたけど)チャリかゲンチャ利用して、西か東に道沿いに走ったら、何か売ってる所まで辿りつけたし、マンション倒壊しちゃった友人も、西に徒歩移動して、それはそれで大変だったけども、翌日には――私は、社宅が無事で、だがそこで3ヶ月水が来なかったのに!――ご主人の実家で風呂にありついていた。
クルマないと生活できないような場所って、日本にはほんと多くて、神戸にいたときは観光地(と、走りに)で出かけた素敵な峠が、沢山あったけども、そこで生活するのは、普段でも災害時でも、ほんとに大変だと思う。
伯母んちは、ものすごい浸水被害にあっていた
私が行った時には、既に町内会長さんのはからいで、家の中のものはあらかた片付いていたんだけども、全てが浸かっちゃったみたいだった
生活インフラにも絡むんだけども、水道復旧中という事で、1日何時間かの計画断水が敢行されてて、給水車待って水貯め置きみたいな事はしなくていいんだけども、水圧もすごく落ちてて、ちびちび水使う感じになってて、片づけがなかなかさくさく進まない感じ
水の大変なところは、浸かったものの大部分が、捨てるしかない状態になっちゃって、やたらゴミの量が増えることと、、泥混じりになってるもんだからでゴミがいちいち重くて、カサも増えていて、ゴミを出すの、なかなかの大仕事
旧市内なので、土砂崩れとかはなくて家が流されるとかはないんだけども、それでも、ご近所のどの家も一階はほぼ全滅って感じで、水がなんぼも使えない事もあって、戻るまではなりかかりそう

以下補足とか。

うちんちは市内でも割と高い場所にあって、たぶんうちが浸水したなら、旧市内80%以上が浸水するような場所なんだけども、伯母んちは、昔から大雨が降ったら水に浸かるような場所で、浸水被害が多いから、最初から玄関まで4.5段の階段になってるような家も少なくないようなところ。

引っ越す前の私が子供の頃住んでた家もそんな感じで、台風の時には、玄関の靴を新聞紙ひいてあげたり、夜中にたたみ上げたり、浸かったら困る家具なんかには下駄はかせてたりと、それなりの備えはやってた。

伯母は、台風の時なんかは息子の家に避難してる事も多くて、今回も行ってたらしいんだけども、電話が通じなかったので、確認できたのは台風の後――3日間の台風って、正直今までの記憶にない。ありえないよねーとか言ってたけど、被害状況明らかになるにつれて、あり得ない感はいっそう強まった――。

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まだ復旧してないどころか、いっそうひどい断水になっちゃった。(2011/09/07 09:15:28)

旧市内の断水は、他の地域のようなライフラインが断たれたって感じのとは微妙に違っていて、水道局のポンプの破損?による断水で、水が出ている所があったりなかったり、時間帯で出たりと言う感じの、ある程度はコントロールされてる断水のようだ。

この「ようだ」が、なかなかの曲者で、電話、ネットという通信インフラが機能していないために、すばやい情報収集がほとんどできないの。

しょうがないからWTV(和歌山放送)つけっぱにして時々流れる災害情報見るんだけども、細かい情報が得られない上に、チデジ対応TVについてるらしい新機能のインターネットでより精しい情を見るというのは、(まだTV接続してないからハナから使えないんだけども)通信インフラの機能してない状態だと、まるで無意味だなと思った。

そんな訳で、地域に密着した具体的な情報は、(旧)市内にスピーカーで流される、災害放送(?)なんだけども、これが音割れしてる上に、エコーだかなんだかが妙にかかっていて、とても聞き取りにくい。

昨日はその聞き取りにくい情報から、給水車が職業訓練所の前に来ているらしいと知って、丁度仕事休みだったダンナにクルマ出してもらって、実家のポリタンクとうちんちのポリタンク持って訓練所まで行ったんだけど、なんだか締め切りだという話。

同じ放送を聞いて集まった人たちが沢山いて、ここあかんらしいでーみたいな話を聞きつつ、担当者らしい人に、事情を伺う。

正直個別に聞くのはどうかとも思ったけども、目の前にいるし他の人も聞いてるかなーというか、今締め切ったとこみたいで、対応準備はできてなかったみたいw

知るすべがものすごく限られていて、全てその場で口頭ってのがやたら多く、電話が使えないのはなかなか不便。

一方で地の利というか、旧市内はチャリがあればさくっと一回りできる程度の狭い所なので、いけちゃう場所がほとんどというのはすごい。

訓練所の給水担当らしい人から聞いた話から、浄水場では夕方6時まで給水してるという事で、そっちに向かった。

浄水場は水をコントロールできる場所のようで、入り口前に3箇所の給水用の水道を設置していて、給水車への給水もここでやってるようだった。

結果から先に言うと、ここで給水するのが一番待ち時間は少なくて済みそうだった。家からは遠いので、ポリタンクLV以上の水をもらおうと思うと、クルマじゃないと厳しそう。

余談になるけども、汲むのは大変だけど、使い勝手は圧倒的にペットボトルの方がいいので、時間がとれるようならペットボトルに水をもらう方が好ましいように思う。

学校休みになってるので、子供がチャリに空きペットつんで給水に来てたけども、私も一人で行くならあの手がいいなと思った。

ポリタンクは小さい方を使っても、水は重いので、そのまま使うのは難しく、ポリタンクの水を他の容器にもう一度移してつかっているのだ。

浄水場では、災害時水パックみたいなのを配布してたんだけども、数に限りがあるらしく、既に終わっている人や、他の容器をお持ちの方、パック2個以上はご遠慮くださいとの話。最初に来てた人の中には2パック以上持ってる人も居て、パックの残量と来た人の数との兼ね合いで、途中から使用制限設けた雰囲気。

既にパックの列に並んでた私は、ポリパック持ってるからと一度は断られたんだけども、3世帯分なのでとお願いして、とりあえず1枚頂いた。

実家と伯母んちとの年寄り2世帯は、市内放送もほとんど聞き取れてないみたいだったし、電話が使えない今だと、ほぼ情報も入らないので、それでもダメだと断られたら、頼み込もうと思っていた。

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みたいな事が一昨日のお話。(2011/09/08 03:59:49)

まだネット接続が出来ないけれど、ある程度リアルタイムでの体験という事で、所々にタイムスタンプを挿入しつつ、起きた事なんかを記録していく。

一昨日が給水の日だとすると、昨日は生存報告の日。

市内の放送が聞き取りにくい事もあって、台風以降は出来るだけTVつけっぱにして、災害情報をチェックしていた。

うちんちはネットも電話も光回線なんだけども、今回両方ともに死んで、連絡手段がなくなってしまった。緊急時伝言ダイヤルの事も思い出したけども、もうケータイ使ってないし、ふつーに使えないことのが多いしで、利用しなかった。

昨日給水の時に一緒に並んでたお兄さんが、電話もケータイもネットも使えないのに、詳しい情報はインターネットにあるって言われたけど、それうちらつかえんし、と突っ込んでいて、激しく同意したw

阪神の時は、ネットもケータイも電話も生きてて、生活インフラは全然だったけど、通信インフラはどれもそれなりに使えた訳で、ここらも地理的な条件の違いが影響するのかもね。

ライフラインって言葉が阪神大震災以降ふつーに使われているんだけども、今回は通信が前回は生活インフラがまずい事になったので、区別する為に、こう表現してみた。

ガス、水道、電気を生活インフラ、電話、ケータイ、ネットを通信インフラという風に自分の中では分けている。

でだ、TVから緊急連絡用無料電話が開設されたと聞いて、幸いとても近所だったので、そこに行って子供とこに電話した。

給水に関しては、朝いい感じで水がでてたから、洗濯決行。はじめちゃってから、朝から断水しますの放送あったんだけども、何とか水は止まらずに、洗濯無事完遂。

お昼ごろには止まってたんだけども、夜にはまた水が出始めて、米をたいて風呂の水の入れ替えもなんとかなった。

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だいたい復旧。(2011/09/10 00:04:41)

固定電話は一部復旧で、インターネットはまだ。ケータイはほぼ前みたいな具合のつながり具合。

固定電話いまいちだし、ネットもダメだし、と今だけ用にプリケー入手を思い立って出かけたのが一昨日で、行ってみたら、なんと被災者支援用らしい無料電話があると聞いて、契約しに行ったのが昨日の事。

最低料金のコースを選んで、今となっては珍しい無料電話を入手して、しかも被災者支援名目の10000円相当の商品券を頂いて、再びケータイユーザーになった。

固定電話とネットだけで何の不満もなかったけども、災害時には通信手段多いに越した事ないよなと、改めて思った

朝から水の出がすごくよくて洗濯開始。旧市内に関しては、ポンプの修理が終わったということで断水は終わりになった。

自分のミスで壊した可能性のある電話(光変換アダブターのリセットボタンを押してみたら、それまで繋がっていた固定電話が死んだ上に、それまでついてなかった赤ランプがつくようなってしまった><)回線復旧のためにNTT西日本サービスセンターに電話。

昨日は込み合っていて時間内に繋がらなかったので、朝一でかけたらつながった。

が、まだ完全復旧してないという事で、機器の故障かどうかの確認は電話回線復旧後という事になってしまった。

被災地アピールによる割り込み作戦は失敗。

以下はもう適当に箇条書きで。

新宮市と田辺市の地理が大きく変わっていた
TVででた地図を見てはじめて、この両市が、周辺地域を合併して大きく(広く)なっていたことを知った
死んだ人のうち4人が、遠い知り合いだった
ばあちゃんの家がある熊野川の支流周辺に住んでいた人たちで、具体的に思い出せるのは、私にとっては一人なんだけども、父はよく知っている人で、市役所に安否確認をしに行ったので、ニュースで流れるよりも先に知った
通行止めになっている危険な場所なのと、大部分が高齢の人という事と、状況的に一般人にできることがなさそうなこと、電話が不通であること、等から、父にはTV見てたら分かるからいらんことせんと待っているようにといったのだが、市役所に確認に行ったようだ
形式を重んじる昔の人が、おくやみを申し出る為にそれをしたのか、あるいは、特別な思いが父にあったのかどうかは不明だけれども、KYな父が前者である可能性を私はとても恐れていたのだ
市指定のゴミ袋が売り切れになっていた
この期に乗じて、あらゴミも出してしまおうかと思っていた思惑ははずれ
伯母の家でもそうだったけれど、濡れちゃって使い物にならなくなった膨大なゴミを出す為に使われたんだと思う
普段はあまり使われない大きいゴミ袋から売れたみたいで、一番小さいのだけがわずかに残っていた
昨日弟が日帰りで様子を見に来ていたが、旧市内のうちよりも行き帰りの道路の方が危険なように思えた
通行止めになっている場所が多いことと、天気が急変するとどこがどうなるかが分からない状態なので、様子を見に来るためだけに来るのはあまり好ましくないように思えた
話を聞くと三重周りで来たようだけど、すでに電話が通じていたので、勇み足のように私には思えたけども、両親は喜んだかもしれない
ついでにここに記録しておくけども、私はそういった行動は好まないので、いてもたってもいられなかったから、みたいな理由で駆けつけたりしないように
心配して見に来た人が、事故や天災に見舞われるような事になるほうが悲惨だと思うので、連絡ついたなら、その時点でとりあえず相談して欲しいなと思う
仕送りの水が届いた時には断水は終わっていた
ここらも連絡不行き届きによる行き違いのひとつかな
TVで度々断水になっている事が放送されていたので、とりあえず水、って感じだったんだと思うし、まだ断水が続くようだとほんとにありがたかったんだけども(ミネラルウォーターは個数制限になっていた)、実際のところ、旧市内に関しては完全な断水にはならず、洗濯も風呂もとりあえずは何とかなっていた
一方で、被害の大きかった場所は水はもちろん、住む所にも不自由する状態で、回ってきた水はそっちにまわせるといいんだけども、通行止めでそれもできず、必要なものを必要な人に回すというのは、なかなか難しいものだなと思った