日曜日, 2月 10, 2019

映画など5

まだまだある。もはや映画ブログ。

溺れるナイフ

ご当地映画として、紀南の色々な駅にパンフレットが置かれていた映画で、いずれ見てみたいと思っていたら、huluにやってきたのでさっそく見た。

正しいご当地映画鑑賞らしく、写った場所を特定する努力をした訳だけど、分かるところがご近所すぎてびっくりした。まさにご当地。

ストーリーは、青春映画で、ヒロインが芸能人というのに少しびっくりしたけど、私たちの頃よりも、この頃の女の子にとっては、芸能人というのは、そんなに遠い存在じゃなかったんだなと、"あまちゃん"思い出して、改めて納得しなおした。

面白と言えば面白いのだけど、イマイチ感情移入できるというか、理解できるキャラがいなくて、私が年取りすぎてるってことなのかなあと思った。

後で、人気コミックが原作だと知って、読んでみようと思ったけど、もうマンガ村もないし、無料立ち読み少々やってみたけど、この程度だとさすがにわからんな。

wikipediaで調べて、あの二人が最後におじさんとおばさんになってから無事結ばれたと分かってほっとした。

映画だと主人公の男の子の生死やその後が分からなさ過ぎて、随分心配したのだ。

ハッピーフィート2

動物で検索すると度々出てきたハッピーフィートを、冬休みだからと(私が冬休みなわけでもないのに)見てみることにした。

1から見ようと思っていたのに、うっかり選んだのが2だった。単純に、子供ペンギンのグラがとてもかわいかったので、ぽちっとしたら2だったというわけ。

とてもとても楽しかった。3DCGによるアニメーションの魅力満載で、ドキドキはらはらわくわく。子供が小さかったら一緒に見たかったなあと思った。

メインのストーリーと並行して描かれる、アミの2匹のもう一つの冒険もとても楽しかった。

息子が飛べるペンギンに憧れてしまって、努力を認めてもらえないお父さんがとても切なかった。

人間を"エイリアン"と呼んでいるのが、妙になるほどなあで、おかしかった。

ちょっと長いように思えたペンギンミュージカル部分だったけど、ものすごい数のリアルなペンギンが見事に歌って踊って、CGだとこんなことが出来てしまうんだなあと感心した。

ハッピーフィート

で、順番が逆になってしまったけど、2の後で1を見た。

2での頑張り屋のお父さん、コウテイペンギンのフィートが生まれてから、村を追われ、戻ってくるまでのお話。

2に比べると完成度が低いというか、まとまりに欠けるお話だった。

CGによるアクションや冒険なんかは、こっちも十分に楽しめたんだけど、ラスト部分への繋がり方がもうひとつよく分からなくて、急転直下のハッピーエンドで、あまりカタルシスがなかった。

フィートがかわいそうで、見ていてつらい部分も多く、2先に見てなかったら、どうすんだよこれの不安が募りすぎたかもしれない。

水曜日, 2月 06, 2019

映画など4

1回に3本書くので無駄に長くなるんだと思ったけど、3本書くのに3日かけていたりするのでしょうがない。

しかも、hulu申し込んでからもう半年以上経ってしまったので、溜まっているのもしょうがない。

ゴッドファーザー1,2,3

見てみたいと思いながらも、優先度はそんなに高くなく、huluにあったのでやっと見ることができた。

有名すぎる、コッポラがマフィアのファミリーを描いた映画。

1,2,3とまとめてしまって申し訳ない気もするけど、1が圧倒的で、2,3は、まあしゃあないよなあみたいな感じだったので、この際3個まとめてしまう。

マーロン・ブランドとコッポラと言えば、私の中では"地獄の黙示録"の2人だけど、この2人を有名にしたのがこの映画らしい(マーロン・ブランドは再起らしいけど、その前を知らないので何とも)。

地獄の黙示録のマーロン・ブランドは、不気味なだけの意味不明な人って印象だったけど、ゴッドファーザーのマーロン・ブランドはすごかった。

ものすごい存在感。表情の演技が深い。よく聞き取れない独特のしゃべり方が、逆にリアルさを感じさせる。

映画の展開も、緩急のテンポがいい感じで、スピーディーで激烈なアクションシーンの間に挟まれる、静かなシーンや、明るい場面と、どれもとても映像が美しいし、ディティールもすごい。ロケなのかセットなのか分からないけど、どっちだとしても凄いと思った。

特に、1の映像の美しさは格別だなと思った。どのシーンも、色々な種類の光を感じさせて、見入ってしまった。

2は、父を継いだ3男が、裏世界(と言えばいいのかな)でのし上がっていく様と、イタリアからアメリカに渡り、マフィアのボスとなって復讐を果たす父の話が交互に描かれるながら展開して行く形で、1の前と後を描くストーリーになっている。

そういう事だったのか、と、そうなって行くのか、を描く事によって、3男マイケルが孤立していく有様と、信頼を集めて味方を増やしていく父、ドンを対比させている。

0、あるいは-(マイナス)からのスタートと、2代目とでは、立場も環境も時代も違う訳で、痛々しい展開だった。

3は、聞く耳も持たず親しい人が離れていき独裁者となりながらも、圧倒的な権力を手にし、ローマ法王から叙勲まで受けたマイケルが、唯一最後まで自分の近くにいた娘が殺害され、悔恨のうちに生涯を終えるところで、この3部作が完結する。

3は、裏取引や裏切りといった面倒くさい話がやたら多くて、複雑な割に見ていてあまり面白くなかったけど、流れとして考えると自然な事のようにも思える。

富と権力の次は名声だろうし、やり直したいと思った時にやり直せるだけの力も持っていた。

が、壊れたものは元に戻らないし、死んだ人は生き返らない。

ガメラ対バルゴン

ガメラは子供の頃から大好きなので、折々に見てるけど、順番的には、見たことないもの優先で、このバルゴンも見た事なかったので、さっそく見た。

ガメラシリーズは、ゴジラシリーズと違って、元会社の大映がなくなったので、常時あるのが便利。ゴジラ系は期間限定が多いのだ。

調べてみると、ガメラ対バルゴンは、大怪獣ガメラの次、ガメラシリーズ2作目だったらしい。ギャオスの方が古いと思っていた。

バルゴンは、70年代初期ぐらいまでの怪獣映画のお約束と言っていいぐらいよくある設定、未開人の言い伝えの怪獣で、シリーズ2作目のこれは、ガメラ映画にしては、子供が出てこないストーリー。

戦争から戻った人が、南方で発見した巨大オパールを持ち帰ってひと山当てようと企んで…と、割と大人の事情が前面に出てくる話。

この頃出てくる2枚目ポジションの俳優さんが、今の感覚だと丸顔の人が多いように思えるんだけど、当時のトレンドだったのかなとも思う。

石原裕次郎とかあおいてるひことか(ちょっと時代がずれるのかもしれないけど)丸顔だったよなと思い出した。

んで、オパールは実はバルゴンの卵で、大阪城がバルゴンの冷凍光線で凍ってしまうのは、ガメラマーチやプラモデルの箱なんかでもお馴染みのところ。初めて本物を見た。

今から見ると特撮の模型はかなりちゃちいんだけど、これは大映の怪獣映画だから、て部分もかなりあると思う。

円谷英二てか、円谷プロだと、週1のTVでもおおっと思える模型が出てきたように思うので、そこらはあまり期待してはいけない。

ちゃんとランドマークと、その周辺の街並みの模型を作って、怪獣に破壊させているのだからよし、ぐらいの気持ちで見ればいいと思う。逆にこれがなかったり不足している怪獣映画はつらい。

ガメラ映画の魅力は、ガメラのかわいさとけなげさと言うキャラの魅力と、スクリーンいっぱいに広がる怪獣のどアップじゃないかと思っている。というか、そんなところがガメラ映画の好きなところだ。

大人の事情がメインのこの映画は、オパールだけじゃなく、巨大ダイヤモンドでバイラスをおびき寄せる作戦など、宝石がストーリーをけん引していくんだけど、巨大な宝石ってのも当時のトレンドだったのかなあ。

宝石ブームってのがあったのかなかったのかよく分からないけど、この頃あまり聞かなくなった誕生石とか、ルパンの不二子の宝石好きとか、リボンの騎士のサファイアとか考えると、そういうものがあったのかもしれない。

逆に、高度経済成長期の始まりで、一攫千金のメタファーになるぐらい、まだまだ宝石は非現実的なものだったのかもしれない。

渇き。

胸糞映画。

が、演出とアクションシーンはよかった。後で知ったけど、"嫌われ松子の一生"の監督さんだったらしい。

あんな風などこかTV的な演出が好きな監督さんなのかな。それともこの頃の流行りなのだろうか。

演出の中で特に好きだったのは、住宅のCFを使った演出。

マンションポエムにも通じる、思わず"けっ"と言いたくなるような、ご家族像のイメージ映像が流れる住宅CFが度々流れて、主人公の男が現実とも妄想ともつかないその世界にぼんやりと取り込まれていく。

本当なら手に入るはずだったのに手に入れられていないのは、あいつらのせいだ、たぶんそんな風にこの男は考えているんだろうな、と思わせるようなダメっぷりで、役所広司はこの色んな意味で薄汚い男をとても上手く演じていた。胸糞悪いと思われてこそ成功の映画なのだろうと思う

娘が家に帰ってこないという元妻だか別居妻だかから連絡があったことから、元刑事の男が、捜査に乗り出すところからこの話は始まる。

半ぐれと言うのだろうか、そういった組織に麻薬売春絡みでボーイフレンドを自殺に追い込まれた主人公の娘は、組織を利用して復讐を企んでいたらしいことが、だんだんと分かってくるのが、肝心の娘にはなかなかたどり着けない。

娘がやらかしたことが見えてくれば来るほど、この親にしてこの子ありというか、なんともマトモと呼べそうな人が全く出てこない。

胸糞映画好きにはかなりお薦め。

見るんじゃなかった、とまでは思わないけど、2回は見ないかな。

火曜日, 2月 05, 2019

映画など3

タイトルだけ並べてみても、自分で思っていた以上に見ていたので驚いた。

タイトルを箇条書きにしてみてから、1つ1つに適当に思ったことを書いているだけなのに、もう3まできていて、たぶん3で収まらない。

長い文章を1気に書くのがしんどくなったのもあるなあ。

小さいおうち

ずっと見てみたいと思っていた作品なんだけど、ダンナと2人で見るのになんとなく抵抗があったので、huluにあってよかった。

見る前から既にストーリーは知っている映画だったけど、抑制のきいた、上品で美しい映画だった。

中でも、時代を感じさせるファッションが、とてもよかった。

昭和初期あたりの時代の邦画を見る楽しみのひとつに、当時の婦人服を見たいというのがあるんだけど、ヒロイン?の松たか子が、和装も洋装もとても美しく、1億総中流時代以前の、中流家庭ってこんな感じだったのかなと思った。

タイトルにもなった、おうちのデザインもとても素敵で、絵本の小さいおうちそのままようなおうちが、とても素敵だった。

時代的には、暗い時代なんだけど、大ヒットしたこの世界の片隅になんかもそうだけど、当時の生活が具体的に描かれているものは、悲惨1辺倒じゃないのがいいと思った。

私が子供の頃は、戦争の悲惨さを訴える作品が多くて、大切な事なのは分かるんだけど、邦画の戦争映画を遠ざける理由にもなっていたのだ。

告白

湊かなえを知ったのは、実家にあった週刊新潮で連載していた"豆の上で眠る"を読んだ時で、運よく第1回からということもあり、この時に、初めて連載小説を毎週読むという経験をした。

初回からとても引き込まれて、この作家に興味を持って調べたら、イヤミスの女王と呼ばれる話題の作家で、その出世作が"告白"だと知って、原作を読んだ。

父の入院からの死亡、間にダンナの入院を挟んで、母が死んだという慌ただしい時期で、病院に行く電車やバスの中で、湊かなえの小説を読むことも多かった。

既に映画化もされていたし、無料コミックでも読めたけど、コミックの方は絵がピンとこなかったので、映画が見れるようなら見たいなと思っていた。

そして、huluに期間限定でやってきたので、ダンナも誘って一緒に見た。

多くの登場人物のそれぞれの語り(告白)から全体像をつかんでいくこの小説を、どんな形で映画にするのか興味があったし、この面白い話をあまり小説を読まないお父さんにも紹介したいと思ったのだ。

とてもいい感じに映像化されていると思った。緊張感が途切れないまま最後まで行った。

そして、ダンナの感想が、「怖い」だったのも私には面白かった。

私は、1種のざまぁ系として、この話を楽しんだのだ。

フレンチコネクション

huluの映画の[おすすめ]のところには、古い順にソートする機能があるのを発見してから、なんとなく古い映画を選んでみている。

レンタルビデオ屋さん全盛と言ってもいいんじゃないかと思える80年代から90年代にかけての作品は、とても見ているものが多くて逆に驚いた。

んで、新作はと言うと、見たい!と思うものはそんなにも多くなくて、あったら、マメに探して無料で!?ネットで見ているので(ちょっと前まではよく落ちていた)、結果的に見てないものは古い作品に多くなるのだ。

んで、古い作品は選ぶ基準が、有名なものになるのもまあ当たり前ちゃ当たり前。時代に押し流された作品は、そもそもほぼ知りようがないのだ。

で、有名なのでこれを選んだ。

タイトルだけを知っていた。生き残ったのだからよい作品だろうという安心感から、予習は全然してなくて、麻薬捜査の映画だということが、映画開始からかなり経ってから分かった。

緊迫感のある冒頭の掴みから、大富豪らしい男が何か企んでアメリカに渡るらしいと事、そこから一転、アメリカでは、サンタが子供の相手をしていたかと思ったら、一人の黒人を追い始め、何かと思ったら、その男は麻薬を所持していた、で初めて色々結びついたのだった。

マッチョな表現が多いと感じるのは、この頃の感性だろうなとは思うけど、単純にアクション映画が好きなので、特に問題なし。

アクションも含めて、派手すぎないリアルな演出がとてもいい感じだと思ったんだけど、今の感性なのかもしれない。当時の映画事情がよく分からないので比較できないのだ。

映画そのものの面白さもあったけど、麻薬ルートがフランスからというのも、とても新鮮だった。イメージ的に麻薬は南米から来るものと思っていたのだ。

で、映画を見終わってから、改めてwikipediaで調べてみると、タイトルのフレンチコネクションがまさにフランス経由のヘロイン密売ルートのことで、この映画がノンフィクションの原作を持ち、映画公開直後ぐらいに、大規模な摘発によって、このルートが壊滅したことを知った。

とても歴史的な作品でもあったのだった。