金曜日, 1月 29, 2021

映画など6

なんか思い出したついでに、ギャオで見たやつも記録に加えてしまおうと思っている。

どんどん肥大化する。

マッハ!ニュージェネレーション

元々アクション映画大好きなんだけど、銃や刃物よりも断然肉弾戦派で、ジャッキー・チェンの映画とかすごい好きだったけど、これはすごかった。

アクションが最高すぎてやばい。

これ見ちゃうともうカンフー映画のスピードじゃ物足りなくなるというかなんというか、テンポもキレもまるで違う。

主演級の人がどれも美男美女じゃないのがおかしかったけど、後でスタントマンの人たちが主演だったと知ってとても納得した。

ストーリーも映像も演技もたいしたことなかったけど、全然そんなの気にならないぐらいすごいアクションの連続で、ムエタイすげえと思った。

1回見た後すぐにもう1回見てしまった作品。今や私の中で最高のアクション映画はタイ映画だ。

宇宙怪獣ガメラ

昭和ガメラの最後の作品になるのかな。オープニングの役者さんの名前が出るところで、マッハ文朱があったので、あーあのぐらいの時期の作品だったのかあ、と分かった。

1時代を築いて、見なくなった人は、その時代と直で結びつくんだなあと、思った。

でまあ、明らかに子供向けの作りなのは、ガメラだと普通なので、マッハ文朱演じるところの宇宙人が、スーパーマンみたいな衣装だったり、地球征服がたった1人の三原じゅん子みたいな雰囲気の宇宙人の人に託されてたり、突っ込もうと思えばいくらでも突っ込める作りになっているけど、昭和ガメラシリーズはだいたいどれもそんなもんなので、問題ない。

ただ、これは昭和ガメラの総集編映画になっていて、今までガメラと戦ったすべての怪獣が登場する。

バイラスに腹を突き刺されたり、ジグラの背びれを木琴にしたりと、これまでのガメラシリーズの戦闘の名シーンがきっちり出てきて、ありゃ、これ当時のフィルム使ってるんじゃね?全く同じだよ。

木琴の後で踊るとことか、ギロンに1回倒されて海にひっくり返ったままになっているとことかは入ってないけど、その映画の最大の見せ場みたいのは入ってなけど、きっと同じ奴。戦った場所も一緒だし。

と思っていたら、後でwikipediaを見て、記念作品で、当時のフィルムの戦闘シーンを利用したとのこと。なるほどなるほど。

おかしな設定も込みで、楽しめた。

宇宙人が非暴力主義で、武器を持っていないというあたりに、時代を感じた。戦後も冷戦も終わって、とてものんきで平和な時代だった。

プライベート・ライアン

第2次世界大戦中の邦画じゃない戦争映画はあれば見るんだけど、これは解説のところに、救出する話とあったので、あんま史実とは関係ないのかなとか、主演のトム・ハンクスがあんまり好きじゃないのとで、先送りにしていた。

いやあ今まで見てなくて損してた。

冒頭のノルマンディー上陸のシーンが凄すぎて、もうこのシーンだけでもこの映画を見たかいがあると思えた。

映画開始20分で既に大満足してしまった。

ただ、ノルマンディー上陸ったら、航空機の支援がしっかりあって、ドイツの裏をついて、上陸そのものはそんなに苦労していなかったけど、ツメが甘くて手ひどい反撃を受けて長引いた、と漠然と思っていたのが、冒頭の激闘がものすごかったので、映画を見終わってからwikipediaで調べてみた。

すまんかった。上陸作戦も結構大変だったぽい。そして中でも最悪だったのが、この映画で描かれたところの、オマハビーチだったと。

2500名とも、4000名とも言われる、多数の死傷者が出たが、それにもかかわらず生存者達は再編成され内陸に進撃した。死傷率が一番高かったので「ブラッディ(血まみれの)・オマハ」と呼ばれている。
オック岬のドイツ軍コンクリート要塞は米第2レンジャー大隊の攻撃目標であった。彼らの任務は敵の砲火の下ロープと梯子を用いて高さ約30mの崖を登り、ユタとオマハを射程とした要塞内の砲を破壊することであった。部隊は到達に成功し、おそらく前日の爆撃中に移動された砲は見つかり破壊された。上陸部隊の死傷者の割合はほぼ50パーセントだった。

改めて読んでみると、史実を元にして、臨場感溢れる戦場を描いていたことがとてもよく分かる。

スナイパーのあのシーンも、実際にあったことを元にしていたんだな。

そして、ようやく上陸を果たしたところで、ライアン2等兵の救出という特殊任務を申し付けられる。

偉い人の思いつきのような任務だったけど、主人公のミラー大尉は部下を連れて、空挺から降下して行方不明になったライアンを探しに、戦闘地域に向かった。

1人を助けるために5人で行くのか?という部下の言葉が重い。

それへの大尉の返事もよかった。

冒頭の上陸作戦に成功した後、大尉が海岸の砂を瓶につめて、地名を書いたラベルを貼るシーンがあるんだけど、沢山のラベルつきの瓶が、彼が世界各地を転戦したきた歴戦の戦士であることを示している。

そんな戦士が、国に戻って、人に何をした?と聞かれたときに、仲間を助ける任務をやったと言いたいからと応えるのだ。

市街地で民間人と接触を持って敵に襲われたり、後続を断つために陣地破壊など、戦闘しながら前線を進み、最前線で苦しい戦いをしていたライアンを発見する。

ライアンを連れて戻ろうとするが、彼は、自分1人戻ることはできないと帰る事を拒否する。

そこで、大尉たちは、最前線の橋を守っていた部隊に合流し最後の戦闘に。

臨場感のある戦闘の随所に、大尉が有能な軍人であることを示すエピソードが盛り込まれていて、戦闘シーンがどこも本当に見応えがある。

最後の橋の戦闘では、ティーガーが出てきた。最強の戦車に貧しい備蓄と装備で立ち向かい、善戦しつつも、1人死に、2人死に、もうダメだ…というところで、マスタングの援護により、ライアンは9死に1生を得、救出の目的は果たされた。

フューリー

書きかけで放置していたいのを今日発見したので、映画の印象も古くなっていると思う。

大したことないな、で終わりにしていいと思う。

第2次世界大戦をテーマにしたアメリカ映画と考えると、プライベートライアンを超えられないのは、ある意味必然なのでしょうがない。

ホワイトタイガー

これを書きかけていた当時は、まだロシア産の戦争映画がそん名にヒットしていなかっので、今となっては当時の感想という事になるのかもしれない。

ただ、当時も今も評価にには大きな違いはない。

戦車ファンタジー映画と言うのが、当時も今も一貫して変わりないこの映画の評価だ。

T34が大好きなので、映像的にとても嬉しい画面が目白押しで、それだだけで充分なのかもしれない。

フルメタルジャケット

戦争映画の中でも、戦闘や戦場を表現しない段階で、戦争と言うものを実感させる、前半部分がとても素晴らしいと思う。

戦場に立ってからの後半部分に関しては、アメリカの軍人と他の国とでは、まるで感じ方が違うんじゃないかと思う。

ただ、ゲームでの経験も加味するなら、狙撃兵というのは、とても恐ろしい存在で、だからこそ、ものすごくヘイトを稼ぐ存在でもあるよなあと、思う。

ゴジラ対エビラ
ガメラ対ジャイガー
XMEN

後の3個は、もう昔すぎて、感想どころではないので、タイトルだけ入れて、そのまま公開してしまう。

小難しいことを書いているけれでど、最近のお気に入りは、仮面ライダーブラックと、鬼滅の刃。

日曜日, 5月 05, 2019

失われた景色

サービス終了してしまった、オンゲの曲を今でもずっと聞いている。

本当なら、まだ見た映画の記録を書かないといけないというか、下書きもすでにできているんだけど、春は、庭仕事が急激に忙しくなっていて、そっちの記録に追われて、映画の方は放置になっている。

で、音楽の話に戻るけど、且つてやっていたMMORPGの曲を聴いていると、そのDJの情景が浮かんできて、もう一回あそこに行きたいなあと、思ってしまうのだ。

攻略に苦労したあそことか、レアアイテム掘りに行ったたあそことかが、曲を聞いていると、そのシーン込みで思い出されて、あそこを又、走り回りたいと思ってしまう。

それは、丁度いま、私が、久々に摂ったアルコールの影響が多分にあるのは分かっているけど、逆に、実はこんなことを感じていたんだ、という発見にもなった。

二度と行けないあの場所に、私は行きたいと切望したのだ。

そこで何かをしたいとか、やり残した事をを達成したいとかじゃなくて、ただ、あそこにもう一度行きたいのだ。

そして思った。

もしもVRで、私が子供の頃の街並みが実現できたのなら、きっと私はそこに行ってみたいと思うだろうと。

今、私は実家に戻って、子供の頃に暮らした街で生活している。

が、もうすでに私がよく知っていて、私が暮らした街とは、すっかり様相が変わってしまっている。

もちろん、私が小さい頃と、私が小学生の頃とでも、すでに街の様子は違っていたし、私がここにいた間にもずっと変遷を重ねていた。

だけど私は、行けるものならば、3歳の頃の町や、10歳の頃のあの家をもう一度見られるのなら、見てみたいと思う。

今この時点で、VRを利用して、あの頃に戻ることはできる気はしないけど、もしも。

もしも本当に行けるのなら、課金してしまうかもしれない。

日曜日, 2月 10, 2019

映画など5

まだまだある。もはや映画ブログ。

溺れるナイフ

ご当地映画として、紀南の色々な駅にパンフレットが置かれていた映画で、いずれ見てみたいと思っていたら、huluにやってきたのでさっそく見た。

正しいご当地映画鑑賞らしく、写った場所を特定する努力をした訳だけど、分かるところがご近所すぎてびっくりした。まさにご当地。

ストーリーは、青春映画で、ヒロインが芸能人というのに少しびっくりしたけど、私たちの頃よりも、この頃の女の子にとっては、芸能人というのは、そんなに遠い存在じゃなかったんだなと、"あまちゃん"思い出して、改めて納得しなおした。

面白と言えば面白いのだけど、イマイチ感情移入できるというか、理解できるキャラがいなくて、私が年取りすぎてるってことなのかなあと思った。

後で、人気コミックが原作だと知って、読んでみようと思ったけど、もうマンガ村もないし、無料立ち読み少々やってみたけど、この程度だとさすがにわからんな。

wikipediaで調べて、あの二人が最後におじさんとおばさんになってから無事結ばれたと分かってほっとした。

映画だと主人公の男の子の生死やその後が分からなさ過ぎて、随分心配したのだ。

ハッピーフィート2

動物で検索すると度々出てきたハッピーフィートを、冬休みだからと(私が冬休みなわけでもないのに)見てみることにした。

1から見ようと思っていたのに、うっかり選んだのが2だった。単純に、子供ペンギンのグラがとてもかわいかったので、ぽちっとしたら2だったというわけ。

とてもとても楽しかった。3DCGによるアニメーションの魅力満載で、ドキドキはらはらわくわく。子供が小さかったら一緒に見たかったなあと思った。

メインのストーリーと並行して描かれる、アミの2匹のもう一つの冒険もとても楽しかった。

息子が飛べるペンギンに憧れてしまって、努力を認めてもらえないお父さんがとても切なかった。

人間を"エイリアン"と呼んでいるのが、妙になるほどなあで、おかしかった。

ちょっと長いように思えたペンギンミュージカル部分だったけど、ものすごい数のリアルなペンギンが見事に歌って踊って、CGだとこんなことが出来てしまうんだなあと感心した。

ハッピーフィート

で、順番が逆になってしまったけど、2の後で1を見た。

2での頑張り屋のお父さん、コウテイペンギンのフィートが生まれてから、村を追われ、戻ってくるまでのお話。

2に比べると完成度が低いというか、まとまりに欠けるお話だった。

CGによるアクションや冒険なんかは、こっちも十分に楽しめたんだけど、ラスト部分への繋がり方がもうひとつよく分からなくて、急転直下のハッピーエンドで、あまりカタルシスがなかった。

フィートがかわいそうで、見ていてつらい部分も多く、2先に見てなかったら、どうすんだよこれの不安が募りすぎたかもしれない。

水曜日, 2月 06, 2019

映画など4

1回に3本書くので無駄に長くなるんだと思ったけど、3本書くのに3日かけていたりするのでしょうがない。

しかも、hulu申し込んでからもう半年以上経ってしまったので、溜まっているのもしょうがない。

ゴッドファーザー1,2,3

見てみたいと思いながらも、優先度はそんなに高くなく、huluにあったのでやっと見ることができた。

有名すぎる、コッポラがマフィアのファミリーを描いた映画。

1,2,3とまとめてしまって申し訳ない気もするけど、1が圧倒的で、2,3は、まあしゃあないよなあみたいな感じだったので、この際3個まとめてしまう。

マーロン・ブランドとコッポラと言えば、私の中では"地獄の黙示録"の2人だけど、この2人を有名にしたのがこの映画らしい(マーロン・ブランドは再起らしいけど、その前を知らないので何とも)。

地獄の黙示録のマーロン・ブランドは、不気味なだけの意味不明な人って印象だったけど、ゴッドファーザーのマーロン・ブランドはすごかった。

ものすごい存在感。表情の演技が深い。よく聞き取れない独特のしゃべり方が、逆にリアルさを感じさせる。

映画の展開も、緩急のテンポがいい感じで、スピーディーで激烈なアクションシーンの間に挟まれる、静かなシーンや、明るい場面と、どれもとても映像が美しいし、ディティールもすごい。ロケなのかセットなのか分からないけど、どっちだとしても凄いと思った。

特に、1の映像の美しさは格別だなと思った。どのシーンも、色々な種類の光を感じさせて、見入ってしまった。

2は、父を継いだ3男が、裏世界(と言えばいいのかな)でのし上がっていく様と、イタリアからアメリカに渡り、マフィアのボスとなって復讐を果たす父の話が交互に描かれるながら展開して行く形で、1の前と後を描くストーリーになっている。

そういう事だったのか、と、そうなって行くのか、を描く事によって、3男マイケルが孤立していく有様と、信頼を集めて味方を増やしていく父、ドンを対比させている。

0、あるいは-(マイナス)からのスタートと、2代目とでは、立場も環境も時代も違う訳で、痛々しい展開だった。

3は、聞く耳も持たず親しい人が離れていき独裁者となりながらも、圧倒的な権力を手にし、ローマ法王から叙勲まで受けたマイケルが、唯一最後まで自分の近くにいた娘が殺害され、悔恨のうちに生涯を終えるところで、この3部作が完結する。

3は、裏取引や裏切りといった面倒くさい話がやたら多くて、複雑な割に見ていてあまり面白くなかったけど、流れとして考えると自然な事のようにも思える。

富と権力の次は名声だろうし、やり直したいと思った時にやり直せるだけの力も持っていた。

が、壊れたものは元に戻らないし、死んだ人は生き返らない。

ガメラ対バルゴン

ガメラは子供の頃から大好きなので、折々に見てるけど、順番的には、見たことないもの優先で、このバルゴンも見た事なかったので、さっそく見た。

ガメラシリーズは、ゴジラシリーズと違って、元会社の大映がなくなったので、常時あるのが便利。ゴジラ系は期間限定が多いのだ。

調べてみると、ガメラ対バルゴンは、大怪獣ガメラの次、ガメラシリーズ2作目だったらしい。ギャオスの方が古いと思っていた。

バルゴンは、70年代初期ぐらいまでの怪獣映画のお約束と言っていいぐらいよくある設定、未開人の言い伝えの怪獣で、シリーズ2作目のこれは、ガメラ映画にしては、子供が出てこないストーリー。

戦争から戻った人が、南方で発見した巨大オパールを持ち帰ってひと山当てようと企んで…と、割と大人の事情が前面に出てくる話。

この頃出てくる2枚目ポジションの俳優さんが、今の感覚だと丸顔の人が多いように思えるんだけど、当時のトレンドだったのかなとも思う。

石原裕次郎とかあおいてるひことか(ちょっと時代がずれるのかもしれないけど)丸顔だったよなと思い出した。

んで、オパールは実はバルゴンの卵で、大阪城がバルゴンの冷凍光線で凍ってしまうのは、ガメラマーチやプラモデルの箱なんかでもお馴染みのところ。初めて本物を見た。

今から見ると特撮の模型はかなりちゃちいんだけど、これは大映の怪獣映画だから、て部分もかなりあると思う。

円谷英二てか、円谷プロだと、週1のTVでもおおっと思える模型が出てきたように思うので、そこらはあまり期待してはいけない。

ちゃんとランドマークと、その周辺の街並みの模型を作って、怪獣に破壊させているのだからよし、ぐらいの気持ちで見ればいいと思う。逆にこれがなかったり不足している怪獣映画はつらい。

ガメラ映画の魅力は、ガメラのかわいさとけなげさと言うキャラの魅力と、スクリーンいっぱいに広がる怪獣のどアップじゃないかと思っている。というか、そんなところがガメラ映画の好きなところだ。

大人の事情がメインのこの映画は、オパールだけじゃなく、巨大ダイヤモンドでバイラスをおびき寄せる作戦など、宝石がストーリーをけん引していくんだけど、巨大な宝石ってのも当時のトレンドだったのかなあ。

宝石ブームってのがあったのかなかったのかよく分からないけど、この頃あまり聞かなくなった誕生石とか、ルパンの不二子の宝石好きとか、リボンの騎士のサファイアとか考えると、そういうものがあったのかもしれない。

逆に、高度経済成長期の始まりで、一攫千金のメタファーになるぐらい、まだまだ宝石は非現実的なものだったのかもしれない。

渇き。

胸糞映画。

が、演出とアクションシーンはよかった。後で知ったけど、"嫌われ松子の一生"の監督さんだったらしい。

あんな風などこかTV的な演出が好きな監督さんなのかな。それともこの頃の流行りなのだろうか。

演出の中で特に好きだったのは、住宅のCFを使った演出。

マンションポエムにも通じる、思わず"けっ"と言いたくなるような、ご家族像のイメージ映像が流れる住宅CFが度々流れて、主人公の男が現実とも妄想ともつかないその世界にぼんやりと取り込まれていく。

本当なら手に入るはずだったのに手に入れられていないのは、あいつらのせいだ、たぶんそんな風にこの男は考えているんだろうな、と思わせるようなダメっぷりで、役所広司はこの色んな意味で薄汚い男をとても上手く演じていた。胸糞悪いと思われてこそ成功の映画なのだろうと思う

娘が家に帰ってこないという元妻だか別居妻だかから連絡があったことから、元刑事の男が、捜査に乗り出すところからこの話は始まる。

半ぐれと言うのだろうか、そういった組織に麻薬売春絡みでボーイフレンドを自殺に追い込まれた主人公の娘は、組織を利用して復讐を企んでいたらしいことが、だんだんと分かってくるのが、肝心の娘にはなかなかたどり着けない。

娘がやらかしたことが見えてくれば来るほど、この親にしてこの子ありというか、なんともマトモと呼べそうな人が全く出てこない。

胸糞映画好きにはかなりお薦め。

見るんじゃなかった、とまでは思わないけど、2回は見ないかな。

火曜日, 2月 05, 2019

映画など3

タイトルだけ並べてみても、自分で思っていた以上に見ていたので驚いた。

タイトルを箇条書きにしてみてから、1つ1つに適当に思ったことを書いているだけなのに、もう3まできていて、たぶん3で収まらない。

長い文章を1気に書くのがしんどくなったのもあるなあ。

小さいおうち

ずっと見てみたいと思っていた作品なんだけど、ダンナと2人で見るのになんとなく抵抗があったので、huluにあってよかった。

見る前から既にストーリーは知っている映画だったけど、抑制のきいた、上品で美しい映画だった。

中でも、時代を感じさせるファッションが、とてもよかった。

昭和初期あたりの時代の邦画を見る楽しみのひとつに、当時の婦人服を見たいというのがあるんだけど、ヒロイン?の松たか子が、和装も洋装もとても美しく、1億総中流時代以前の、中流家庭ってこんな感じだったのかなと思った。

タイトルにもなった、おうちのデザインもとても素敵で、絵本の小さいおうちそのままようなおうちが、とても素敵だった。

時代的には、暗い時代なんだけど、大ヒットしたこの世界の片隅になんかもそうだけど、当時の生活が具体的に描かれているものは、悲惨1辺倒じゃないのがいいと思った。

私が子供の頃は、戦争の悲惨さを訴える作品が多くて、大切な事なのは分かるんだけど、邦画の戦争映画を遠ざける理由にもなっていたのだ。

告白

湊かなえを知ったのは、実家にあった週刊新潮で連載していた"豆の上で眠る"を読んだ時で、運よく第1回からということもあり、この時に、初めて連載小説を毎週読むという経験をした。

初回からとても引き込まれて、この作家に興味を持って調べたら、イヤミスの女王と呼ばれる話題の作家で、その出世作が"告白"だと知って、原作を読んだ。

父の入院からの死亡、間にダンナの入院を挟んで、母が死んだという慌ただしい時期で、病院に行く電車やバスの中で、湊かなえの小説を読むことも多かった。

既に映画化もされていたし、無料コミックでも読めたけど、コミックの方は絵がピンとこなかったので、映画が見れるようなら見たいなと思っていた。

そして、huluに期間限定でやってきたので、ダンナも誘って一緒に見た。

多くの登場人物のそれぞれの語り(告白)から全体像をつかんでいくこの小説を、どんな形で映画にするのか興味があったし、この面白い話をあまり小説を読まないお父さんにも紹介したいと思ったのだ。

とてもいい感じに映像化されていると思った。緊張感が途切れないまま最後まで行った。

そして、ダンナの感想が、「怖い」だったのも私には面白かった。

私は、1種のざまぁ系として、この話を楽しんだのだ。

フレンチコネクション

huluの映画の[おすすめ]のところには、古い順にソートする機能があるのを発見してから、なんとなく古い映画を選んでみている。

レンタルビデオ屋さん全盛と言ってもいいんじゃないかと思える80年代から90年代にかけての作品は、とても見ているものが多くて逆に驚いた。

んで、新作はと言うと、見たい!と思うものはそんなにも多くなくて、あったら、マメに探して無料で!?ネットで見ているので(ちょっと前まではよく落ちていた)、結果的に見てないものは古い作品に多くなるのだ。

んで、古い作品は選ぶ基準が、有名なものになるのもまあ当たり前ちゃ当たり前。時代に押し流された作品は、そもそもほぼ知りようがないのだ。

で、有名なのでこれを選んだ。

タイトルだけを知っていた。生き残ったのだからよい作品だろうという安心感から、予習は全然してなくて、麻薬捜査の映画だということが、映画開始からかなり経ってから分かった。

緊迫感のある冒頭の掴みから、大富豪らしい男が何か企んでアメリカに渡るらしいと事、そこから一転、アメリカでは、サンタが子供の相手をしていたかと思ったら、一人の黒人を追い始め、何かと思ったら、その男は麻薬を所持していた、で初めて色々結びついたのだった。

マッチョな表現が多いと感じるのは、この頃の感性だろうなとは思うけど、単純にアクション映画が好きなので、特に問題なし。

アクションも含めて、派手すぎないリアルな演出がとてもいい感じだと思ったんだけど、今の感性なのかもしれない。当時の映画事情がよく分からないので比較できないのだ。

映画そのものの面白さもあったけど、麻薬ルートがフランスからというのも、とても新鮮だった。イメージ的に麻薬は南米から来るものと思っていたのだ。

で、映画を見終わってから、改めてwikipediaで調べてみると、タイトルのフレンチコネクションがまさにフランス経由のヘロイン密売ルートのことで、この映画がノンフィクションの原作を持ち、映画公開直後ぐらいに、大規模な摘発によって、このルートが壊滅したことを知った。

とても歴史的な作品でもあったのだった。

月曜日, 1月 28, 2019

映画など2

思った以上に長文になったので分けた。

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃

シン・ゴジラが、とてもがっかりだったので、私が求めるタイプの怪獣映画がないかなと思って、見てみたのがこれ。

とても満足した。

私は怪獣映画に、無駄にリアルな設定や、社会派人間ドラマ等は求めていない。子供の頃から見ていた怪獣映画の延長線上にある、大人も子供も楽しめるシンプルなストーリーと、怪獣のいる街の模型が見たいのだ。

そしてそれが十分に楽しめた。壊されていく模型の造形に見とれ、がんばれがんばれと思いながら、守り神の怪獣を応援し、モスラかっこいい!やっぱモスラは正義の味方が似合うなあ。今回はキングギドラもええもんなんかー。

怪獣映画はこうあってほしいがみっちり詰まっていて、これは映画館で見てもよかったなーと思えた。自衛隊の戦車にM24が出ていたのも個人的にポイント高い。

後で調べて、平成ガメラの監督さんの作品だったと知って、とても納得した。好みにストライクなはずだ。

フロム・ヘル

なんか見たような気がするけど全然覚えてないなーと、覚えてないってことはつまらなかったのかなあ。が、映画紹介に書かれてる切り裂きジャック関連て、結構気になるなあ。主演はジョニー・デップてのも気になるなあ。

絶対に借りてまでは見ないからこそ、確認の為に見てみようと、視聴してみることにした。

冒頭から見覚えのあるシーン。これ絶対見てるな。でもストーリー覚えてない。が、見覚えのあるシーンが度々出てくる。

見覚えのあるなしに関わらず、美術がとてもいい。あの時代のイギリスを知っている訳じゃないけど、すごく雰囲気が出ている。

馬車や薄暗さやこ汚さが、とても魅力的だ。

ただ、雰囲気を楽しむ作品で、ミステリーとしての魅力はもうひとつかな。それは、この作品が原作を持っていて、且つ一つの仮説に過ぎない事と、事件そのものが、今だにわかってない事の方が多いのだからしょうがないといえばしょうがない。

無茶苦茶説得力がある方がおかしい。

昔よくあった、ケネディ暗殺ものの映画がそうだったように、実際にあった未解決事件をテーマした作品にはついて回る問題なのかもしれない。

大巨獣ガッパ

子供の頃、100円ぐらいのちゃっちいプラモデルというものがあって、お年玉をもらった時に買いに行った。

が、ガメラやゴジラのようなメジャーな怪獣は100円では買えず、100円でも買える怪獣のプラモデルはこのガッパだけだった。

ガッパがどのぐらいメジャーじゃなかったかと言うと、1度もTVで見たことがなく、私が生まれる前の作品なのかと漠然と思っていたぐらい、映像で目に触れることはなかった。

しかし、子供雑誌の付録についてくる怪獣大図鑑的な冊子には載っていて、ガメラが80mで、他の怪獣もだいたいこのスケール感だったのに、このガッパだけは、150mと、明らかに他の怪獣とスケールが違っていた。

あーそれで、大巨獣と言うのかと子供なりの納得のしかたをしたけど、大"巨獣"て、何かおかしいと気がついたのは、ずいぶん後になってからだ。

まーでも、大巨獣とまで言うのだから、そのサイズこそが見どころなのだろうと期待して映画を見た。

結論からいうと、全然大巨獣である必要のないストーリーの上に、大きさを感じさせる演出もなく、まさかの親子愛の映画だった。

絵にかいたような子供だましで、それが逆に清々しい映画だった。

と言うのは、たぶんこの頃沢山怪獣映画が作られたぽくて、ガメラシリーズ、ゴジラシリーズとちょいちょい見てるんだけど、変な風に大人の事情が絡んでいる作品もままあって、荒唐無稽なストーリーと下世話な大人の事情の組み合わせが、当時の事は分からないけど、今見るとかなり違和感があったのだ。

普通に面白くなかったけど、昔の怪獣映画のテンプレ、現地人の踊りや祈りといった、未開人の守り神的な演出は、当時ならではで、とても昭和な映画だった。

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その後、wikipediaで大巨獣ガッパについて調べてみたら、身長60m程とのこと。あの記憶は思い違いだったぽい。すごいびっくりした覚えがあるんだけどなあ。

土曜日, 1月 26, 2019

映画など

Huluの契約をしていて、当初はあんまり利用してなかったけど、寒くなってからちょいちょい映画を見るようになったので、見た映画について記録していこうかと思い立った。

最後まで見たもの

メメント

変なタイトルと独特のポスターのグラの雰囲気から、カルトぽい作品なのかなと思ってなんとなく見始めた。

10分しか記憶が維持できない男が、妻を殺した相手に復讐をしようという話で、記憶を維持するために、メモとポラロイドカメラと刺青を利用して、犯人を追い詰めようとするミステリー。

カルト的と言われるようなタイプの意味不明な作品ではなく、とても緻密なギミックに満ちたミステリーだった。

ただ、分かりやすくはない。仕組みを理解するのにちょっと時間がかかった。メモや記録を元に、時間が遡っていく形で出来事が紹介される。

え、どういう事?あーそういうことだったのか、と、ストーリーが結果から原因へと遡って行くのだ。

ただ、この分かりにくさは、逆に、映画に引き込まれて集中力を高める効果があったように思う。前に戻っていく事によって、原因がわかるようになっているため、疑問が置き去りにされることがないのだ。

序盤は、不幸な男の復讐劇の方法と意思の固さに驚かされた、が、克明な記録に思えたものにほころびが見え始めたあたりから、だんだんと雲行きが怪しくなってくる。

度々途中で挟まれる、主人公が保険調査員だった頃調査した、短期記憶を失った男の話は、主人公の後悔や心の拠り所なのだろうかと思っていたら、思わぬ形で終末に関わって来たのには驚いた。叙述トリック的というのだろうか。

そして、衝撃のラスト。最初のシーンの意味がここで初めて明らかになる。

都合の悪い真実を本当に忘れることができるとき、その時感じた悪意を忘れる前提で達成するということ。

とても面白い映画だった。

嫌われ松子の一生

面白い映画ではあった。が、あまり好きになれない。救いがないというよりも、物理的にも、心理的にも、とても痛そうなのが見ててつらい。

ギャグっぽい演出に使われたシーンは、昔のサイケとかそういった雰囲気なのだろうか。松子の子供時代から殺される50代後半ぐらいまでと描かれている時代が長いので、その当時の流行みたいなのを意識した演出だったのかもしれない。妙に懐かしい雰囲気が出ていた。

この映画を見て、中谷美紀という女優さんの名前を覚えた。素晴らしい演技だったと思う。

イレイザーヘッド

パッケージの写真を色んな所で見た覚えのある映画だったので、こういうのこそ決してDVDを借りて見ることはないはずだから、Huluで見るのにピッタリなのかもしれないと思った。

この映画に関しては、予習をした(wikipediaで調べてみた)ので、監督が、ツインピークスのデヴィット・リンチのデビュー作だという事、奇妙な子供を育てる事になる男の話であるということ、カルト映画の代表と言われているという事を知った上で見始めた。

あれを難解だと感じるのは、子供を育てた事がない人じゃないかなと、少し思った。

奇妙な子供は、手も足も使えずただ泣くだけの赤ん坊のメタファーそのものだった。目の動きや笑い声に、見る側が勝手に意味を見出すあたりも、とても赤ん坊的だと思った。そして、あのにゅるにゅるは、たぶん精子。

身も蓋もない言い方をするなら、大人になりきれていない男の現実逃避的な心象風景で、だからこそ不安定さやグロテクスさに満ちているのだろう。

カルト映画なのだから、しっかり理解する必要もないだろうし、私が分かりやすいところに落とし込んだだけで、実は難解な作品なのかもしれないけどね。

この監督の作品は、ツイン・ピークスしか見てないけど、意味深で不気味な演出や、不安を煽る独特のセンス等、意味不明でも見ているものを引き付ける力がすごいな思う。映画ならではの表現に満ちていると思った。

それにたぶん、大筋よりも、ディティールを楽しんで、深読みするのがこういった映画の正しい楽しみ方なんじゃないかとも思える。

冒頭のガッチャンの人は、あれは赤ん坊を世界に落とし込む神のメタファーだろうか。それとも実は、宇宙人が精子に何かしてあんなグロテスクな赤ん坊を地球に落とし込んだのだろうか。現実と心象風景が交錯する映画なので、どのようにでも取れるあたりも魅力なんだろうな。

それからタイトルになったイレイザーヘッド。なんで消しゴムなのか。土を部屋に持ち込んだ観葉植物や、廃工場、ほっぺちゃん、なめくじ。

印象的なディテールがどのシーンにも散りばめられていて、見といて損はない映画だとおもった。