水曜日, 2月 06, 2019

映画など4

1回に3本書くので無駄に長くなるんだと思ったけど、3本書くのに3日かけていたりするのでしょうがない。

しかも、hulu申し込んでからもう半年以上経ってしまったので、溜まっているのもしょうがない。

ゴッドファーザー1,2,3

見てみたいと思いながらも、優先度はそんなに高くなく、huluにあったのでやっと見ることができた。

有名すぎる、コッポラがマフィアのファミリーを描いた映画。

1,2,3とまとめてしまって申し訳ない気もするけど、1が圧倒的で、2,3は、まあしゃあないよなあみたいな感じだったので、この際3個まとめてしまう。

マーロン・ブランドとコッポラと言えば、私の中では"地獄の黙示録"の2人だけど、この2人を有名にしたのがこの映画らしい(マーロン・ブランドは再起らしいけど、その前を知らないので何とも)。

地獄の黙示録のマーロン・ブランドは、不気味なだけの意味不明な人って印象だったけど、ゴッドファーザーのマーロン・ブランドはすごかった。

ものすごい存在感。表情の演技が深い。よく聞き取れない独特のしゃべり方が、逆にリアルさを感じさせる。

映画の展開も、緩急のテンポがいい感じで、スピーディーで激烈なアクションシーンの間に挟まれる、静かなシーンや、明るい場面と、どれもとても映像が美しいし、ディティールもすごい。ロケなのかセットなのか分からないけど、どっちだとしても凄いと思った。

特に、1の映像の美しさは格別だなと思った。どのシーンも、色々な種類の光を感じさせて、見入ってしまった。

2は、父を継いだ3男が、裏世界(と言えばいいのかな)でのし上がっていく様と、イタリアからアメリカに渡り、マフィアのボスとなって復讐を果たす父の話が交互に描かれるながら展開して行く形で、1の前と後を描くストーリーになっている。

そういう事だったのか、と、そうなって行くのか、を描く事によって、3男マイケルが孤立していく有様と、信頼を集めて味方を増やしていく父、ドンを対比させている。

0、あるいは-(マイナス)からのスタートと、2代目とでは、立場も環境も時代も違う訳で、痛々しい展開だった。

3は、聞く耳も持たず親しい人が離れていき独裁者となりながらも、圧倒的な権力を手にし、ローマ法王から叙勲まで受けたマイケルが、唯一最後まで自分の近くにいた娘が殺害され、悔恨のうちに生涯を終えるところで、この3部作が完結する。

3は、裏取引や裏切りといった面倒くさい話がやたら多くて、複雑な割に見ていてあまり面白くなかったけど、流れとして考えると自然な事のようにも思える。

富と権力の次は名声だろうし、やり直したいと思った時にやり直せるだけの力も持っていた。

が、壊れたものは元に戻らないし、死んだ人は生き返らない。

ガメラ対バルゴン

ガメラは子供の頃から大好きなので、折々に見てるけど、順番的には、見たことないもの優先で、このバルゴンも見た事なかったので、さっそく見た。

ガメラシリーズは、ゴジラシリーズと違って、元会社の大映がなくなったので、常時あるのが便利。ゴジラ系は期間限定が多いのだ。

調べてみると、ガメラ対バルゴンは、大怪獣ガメラの次、ガメラシリーズ2作目だったらしい。ギャオスの方が古いと思っていた。

バルゴンは、70年代初期ぐらいまでの怪獣映画のお約束と言っていいぐらいよくある設定、未開人の言い伝えの怪獣で、シリーズ2作目のこれは、ガメラ映画にしては、子供が出てこないストーリー。

戦争から戻った人が、南方で発見した巨大オパールを持ち帰ってひと山当てようと企んで…と、割と大人の事情が前面に出てくる話。

この頃出てくる2枚目ポジションの俳優さんが、今の感覚だと丸顔の人が多いように思えるんだけど、当時のトレンドだったのかなとも思う。

石原裕次郎とかあおいてるひことか(ちょっと時代がずれるのかもしれないけど)丸顔だったよなと思い出した。

んで、オパールは実はバルゴンの卵で、大阪城がバルゴンの冷凍光線で凍ってしまうのは、ガメラマーチやプラモデルの箱なんかでもお馴染みのところ。初めて本物を見た。

今から見ると特撮の模型はかなりちゃちいんだけど、これは大映の怪獣映画だから、て部分もかなりあると思う。

円谷英二てか、円谷プロだと、週1のTVでもおおっと思える模型が出てきたように思うので、そこらはあまり期待してはいけない。

ちゃんとランドマークと、その周辺の街並みの模型を作って、怪獣に破壊させているのだからよし、ぐらいの気持ちで見ればいいと思う。逆にこれがなかったり不足している怪獣映画はつらい。

ガメラ映画の魅力は、ガメラのかわいさとけなげさと言うキャラの魅力と、スクリーンいっぱいに広がる怪獣のどアップじゃないかと思っている。というか、そんなところがガメラ映画の好きなところだ。

大人の事情がメインのこの映画は、オパールだけじゃなく、巨大ダイヤモンドでバイラスをおびき寄せる作戦など、宝石がストーリーをけん引していくんだけど、巨大な宝石ってのも当時のトレンドだったのかなあ。

宝石ブームってのがあったのかなかったのかよく分からないけど、この頃あまり聞かなくなった誕生石とか、ルパンの不二子の宝石好きとか、リボンの騎士のサファイアとか考えると、そういうものがあったのかもしれない。

逆に、高度経済成長期の始まりで、一攫千金のメタファーになるぐらい、まだまだ宝石は非現実的なものだったのかもしれない。

渇き。

胸糞映画。

が、演出とアクションシーンはよかった。後で知ったけど、"嫌われ松子の一生"の監督さんだったらしい。

あんな風などこかTV的な演出が好きな監督さんなのかな。それともこの頃の流行りなのだろうか。

演出の中で特に好きだったのは、住宅のCFを使った演出。

マンションポエムにも通じる、思わず"けっ"と言いたくなるような、ご家族像のイメージ映像が流れる住宅CFが度々流れて、主人公の男が現実とも妄想ともつかないその世界にぼんやりと取り込まれていく。

本当なら手に入るはずだったのに手に入れられていないのは、あいつらのせいだ、たぶんそんな風にこの男は考えているんだろうな、と思わせるようなダメっぷりで、役所広司はこの色んな意味で薄汚い男をとても上手く演じていた。胸糞悪いと思われてこそ成功の映画なのだろうと思う

娘が家に帰ってこないという元妻だか別居妻だかから連絡があったことから、元刑事の男が、捜査に乗り出すところからこの話は始まる。

半ぐれと言うのだろうか、そういった組織に麻薬売春絡みでボーイフレンドを自殺に追い込まれた主人公の娘は、組織を利用して復讐を企んでいたらしいことが、だんだんと分かってくるのが、肝心の娘にはなかなかたどり着けない。

娘がやらかしたことが見えてくれば来るほど、この親にしてこの子ありというか、なんともマトモと呼べそうな人が全く出てこない。

胸糞映画好きにはかなりお薦め。

見るんじゃなかった、とまでは思わないけど、2回は見ないかな。

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